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めちゃくちゃウザい走れメロス

 

 

 あれ、メロス怒ってる? もしかして怒ってるの? えっ、怒ってるでしょ? いや怒ってるじゃん。怒ってるって絶対。ね、怒ってるよね? ね? ね? 怒ってるよね? ほら怒ってる! やっぱり怒ってんじゃーん!

 いや、メロスが結婚を控えた妹の服買うためにシラクスの街行ったのよ。そしたら街の雰囲気が暗くってさ。メロスが街の人に聞いたわけ。どうしてこうなってんのって。

「実は王様は人間を信じられなくなって、街の人の首をはねるようになったんです」

「へー、そっかそっかー。ふーん。へぇー。あっそうー。そうなんだー。へぇー。大変だぁー。そっかー。うんうん。そうだねー。ふーん。へぇー。うーむ」

 ブチギレしたメロスが王様のところにいったんだけど、逆に捕まっちゃって死刑を言い渡されたんだよね。いきなり死刑ってちょっとドイヒーじゃない? あっ、今のは「酷い」って意味ね。ごめんごめんついいつものクセで業界用語でちゃうんだよねw

 メロスが言ったのよ。「村で妹が結婚式を控えているんだ。三日だけ待ってくれ。その間、親友のセリヌンティウスを人質として置いていく」

「うんうん、要は妹の結婚式があるから三日間だけ見逃してくれってことね?」

 セリヌンティウスを人質にしてメロスは村へ走っていったんだけどさ。絶対無理だよね。間に合わないもん普通。なんで間に合うと思ったの? おかしいよ絶対。 はい無理残念でしたー。

 それから村についたメロスが妹の結婚式をあげて村人たちと盛り上がるんだけど、こういう土地の人達っていいよね。顔が生き生きしてるというか。日本人はみんな死体のように疲れた顔してる。こないだ海外旅行行ったとき思ったよね。あ、世界広いなって。地球ありがとうって。

 で、メロスがシラクスに帰ろうとしたら川が雨で氾濫してて、こっからが超面白い話なんだけどさ、いや絶対ウケるよ。いやマジ鉄板だから。メロスどうしたと思う? 知りたい? 知りたいでしょ。なんと川の中を突っ切っちゃったわけ! めっちゃウケるー!! カワウソじゃないんだからー!!

 そしたら今度はメロスの前に盗賊が現れたんだけど、メロスはこれをある方法で乗り切ったわけ。もうホントにすごい方法なんだけど、どうやって乗り切ったか知りたい? それはね、それはね……ヒ・ミ・ツ。ワァオ♡

 するとさ、途中でセリヌンティウスの弟子のフィロストラトスがやってきてこう言ったのよ。

「いや、もう間に合わないし休んだほうがいいよ。ホントもう無理無理。間に合わないから。絶対無理だって。ね、休もう? いや、これはメロスのためを思って言ってるんだよ? 俺だってこんなこと言いたくないんだけどメロスのためにあえて言っちゃってるの」

 なんだかんだあってメロスが城に到着して、セリヌンティウスが解放されたわけ。すごいよね。いや、俺は間に合うと思ってたのよ最初から。メロスはやればできるって。俺そういうのわかっちゃうから。メロスより走るやついないなって。

 あ、ごめんね。ちょっと腹減ったからメシ食いながら話すわ。そこでメロスがクッチャクッチャ「フィロストラトス、私を殴れクッチャクッチャ、私は一度あきらめようとしたんだクッチャクッチャ」フィロストラトスがメロスをクッチャクッチャに殴ったあと「メロクッチャクッチャス、君も私をクッチャクッチャしてくれ、私も一度君をゴクゴクズズッしようとしたんだゲェップ」

 そんで、メロスとセリヌンティウスが抱き合ったんだよ。感動するよね。でもセリヌンティウス、さっきまでメロスのこと「もうちょっと考えて動けよハゲ」って言ってたよ。

 そしたら王様が「お前達の友情に感動した。死刑はなしにしてやろう」って言ったわけ。もう最高。泣けるよね。えっ、泣けない? おかしいよそれ。これで泣けない奴は人間じゃない。人生七割損してるね。あーもう絶対間違いない。

 そしたら女の子がシーツを持ってきてメロスにかぶせて、フィロストラトスが「メロス、お前は裸じゃないか」って教えてあげたのよ。このシーツいくらくらいかな? ちなみにうちにあるシーツは五万くらいするよ。いややっぱシーツって最低でもそのくらいこだわらないとって気がしなくない? みんなは違うのかな? 俺って異端?

 で、メロスは顔を真っ赤にしたってわけ。めでたしめでたし。ん? なんでお前も顔を真っ赤にしてるの? あっ、もしかして怒ってる? 怒ってるの? やっぱり怒ってるでしょ? いやこれ絶対おk

 

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